2013年10月15日火曜日

On the Way of Seasons


いつも過ぎてから振り返る。
 
気が付くとこんな時間。
気が付くともう夏も終わり。
気が付くと、あれからもう一年。

移り変わっていくものは、さらさらと手から零れて行く。
音を立てずに、留まることなく。
カラの手のひらを見て初めて気が付く、
そこにあったはずのものに。
その時間は、その夏は、もう二度と巡っては来ないのに。

 
 かつて日本で、「二十四節季」という暦が使われていた。大地の暖かさや水の冷たさ。陽の傾きが一年かけてもたらす変化を少しずつ読み取って、美しい、二字の漢字で表した。
 
 過ぎて行く時間の中で私たちは無力かもしれない。零れ落ちる砂を止めることはできない。でも、零れ落ちて行く姿を愛でることはできる。

 それは、日本人の季節の感じ方。二十四の、季節の途中。



三条高倉、「日常茶飯」さんに、二十四節季にちなんだお花をいけさせていただいています。
https://www.facebook.com/nichijosahan



0 件のコメント:

コメントを投稿