――露が陰気に結ばれて、霜となりて降るゆへ也。
新暦十月二十三日頃
雨も雪も露も霜も、基本的には同じ現象のことを言う。空気の温度が下がって、水蒸気が目に見える形になったもの。でも日本語では、雨や雪には「降る」と言い、露や霜には「降りる」を使う。
寒い朝にだけ、ふわりと空から舞い降りる。姿のないまま静かに降りて、葉っぱに触れたほんのわずかな時間だけ、白いドレスをひるがえす。
起きるのが億劫な、冷えた朝にだけ見える一瞬の夢。自然を愛でるということは、そういうことなのだろうなぁと思う。
紅葉し始めた夏ハゼに、霜を思わせるふんわりしたホワイトキャットを添えました。
0 件のコメント:
コメントを投稿